えすのおと

16歳の現役高校生 “えす” のブログ。

【バレンタイン】クラスの全員にチョコを配る系女子のせいで学年集会で説教された小学生のときの話。


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バレンタイン。

 

なんの変哲もない筈のその6文字は、どこか光沢を纏っているようにも映る。

インスタ映えの世の中で同じく2月にある節分が勝てない理由はそういう所にあるのだろう。

 

Twitterもバレンタインムード一色。

3連続ぐらいで「今日はバレンタインなので」で始まるツイートが出てきたときは驚いた。

 

どれもネタツイだったのがTwitterらしくて面白かったんだけど。

 

 

というかバレンタインっていつだっけ?

 

それすら分からないという時点で私が非リアであることは明白だが、それはいいとして。

 

とりあえず分からないならググるがこの現代の掟。

 

ググるとか言いながら my cloud というよく分からないサービスを使っているのも気にしてはいけない。

 

えっと、「バレンタイン 日にち」っと・・・

 

 

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おっ、「バレンタイン h」だけで予測で日にちが出てきた。

 

さすが現代の予測入力は進んでるな~・・・ ん!?!?!?

 

 

 

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何ですかこの青春の権化的パワーワードは!?!?!?

 

アオハルかよおい!!!!!

私バレンタインの日にち調べたかっただけなんですけど!?!?

 

 

予測入力に精神的ダメージを喰らわされる、15歳のバレンタイン・・・

 

 

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どうもどうも。

えす(@Sakura_05300921)です。

 

最近は女性側の負担などを考慮して義理チョコを廃止しようという風潮が来ているようですね。

 

それと同時にその義理チョコという悪しき習慣を助長させてきたバレンタイン商戦も終わりを迎え、バレンタイン自体が衰退し、代わりに節分で上司に豆を投げつけるという時代が来るんじゃないかと私は予想しています。

 

遂にバレンタインに押し殺されてきた節分が日の目を見るときが・・・

 

 

冗談は置いておいて、せっかくのバレンタインだからそれに関する記事でも書いてみようかと思い、今回こうして記事を書き始めました。

 

これから話すのは、小学校6年生のときの話。

 

今からもう4年も前。月日の経過はいつだって恐ろしく早い。

 

卒業の日が近付く、2月14日のことである。

 

 

・・・

 

 

冬の冷たい空気が張り詰める廊下が、いつもよりどこか騒がしく感じた。

 

まぁ、よくありがちな「お前チョコ貰ったの?www」的なアレだろう。

 

小学6年生ともなれば、女子からチョコを渡されるんじゃないかとソワソワする年頃だ。

 

もっとも、私は前にも言ったとおり男女を超越した妖精的な立ち位置で恋愛対象者ではないバレンタインとはかけ離れた存在だったのでそんなことには全くもって無関心だったが...

 

 

そんな私だが、その年は1つだけ、クラスの女子からチョコを貰った。

 

もちろん義理チョコ。

 

それは、“クラスの全員にチョコを配る系女子” による、ある種の救済であった。

 

クラスに1人は必ず居るやつ。全員分手作りしてくるやつ。

 

 

教室から先生がいなくなった放課中、その女子が友達と2人で男子たちにチョコを配って回っていた。

 

ちなみに放課というのは名古屋弁で、俗に言う休み時間のことだ。

 

そして、教室の後ろの方で友達と遊ぶという明らかなる陰キャっぽい行為に及んでいた私の元にも、その女子たちが姿を現した。

 

皆んなに渡しているのを散々眺めたあとに貰うというのも何だか気まずいものである。

 

「いやこういうのまた問題になるからさ...」

 

その優等生的な発言はただの照れ隠しだったのかもしれない。

 

私は小さなビニールに包まれたチョコを、そっとランドセルのポケットに入れた。

 

 

しかし、そのとき既に、悲愴へのカウントダウンは、始まっていたのだ・・・

 

 

・・・

 

 

いきなり、召集がかかった。

 

学級委員長の誘導で廊下に出される。

 

視力の衰えによりぼやけた視界には、たくさんの人が映っていた。

 

隣のクラスも、またその隣のクラスも。

 

6年生全員が、廊下に出て、列を成している。

 

 

どうやら、もう手遅れだったようだ。

 

始まってしまう。学年集会という名の地獄が。

 

 

肌は、その重々しい空気を感じていた。

 

とある一室に着き、6年生の全員がそこへと足を踏み入れていく。

 

その緊張が、妙に綺麗に揃えられた上履きに映し出されていた。

 

 

・・・

 

 

「チョコをあげた、もしくは貰った人だけこの部屋に残りなさい」

 

凄まじい言葉の圧力。

 

その命令口調は、我々の耳に、冷たく響いた。

 

無論、“クラスの全員にチョコを配る系女子” という兵器を要する我々のクラスは全員居残り。

 

 

...と思ったら教室に帰っていく男子が数人だけいて闇を感じたが、私は少し俯きながら、大人しく部屋で体育座りをしていた。

 

 

何故バレてしまったのかは分からない。

 

チョコの袋が落ちていたりしたのだろうか。

 

今思えば、そんなチョコ1つで学年集会って... という感じではある。

 

ただ治安の良いちゃんとした学校だったため、妥当かもしれない。

 

下校時に友達から隠し持っていた三ツ矢サイダーの飴玉を貰って食べるというたったそれだけで芽生えつつある非行欲が満たされるほどに治安が良い学校だった。

 

そんな学校で、児童によるチョコのやり取りがあったとなれば、それは大問題だ。

 

学年集会が行われるのも仕方ないと考えるしかない。

 

 

それにしても、とんだ災難である。

 

確かにチョコを貰ってしまった時点で明らかに非はあった。

 

しかし避けようのない核兵器クラスの無差別チョコだ。

 

それで説教されるというのは何ともやるせなさが残る。

 

いや、実際は無差別ではなく差別的だったが、 それは闇が深いので割愛しよう。

 

 

教室に帰ってからも、我々は担任からこっぴどく叱られた。

 

若い男の担任だったので、「俺たちのクラスが率先して学年を引っ張っていくんだ!」的な若干の暑苦しさも相まっていた。

 

それなのに、学年で1番 不正行為者が多かったという有り様。

 

見事なまでの面目丸潰れ。

 

もはや申し訳なささえ感じるが、それにしても、災難すぎた。

 

 

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その後、クラスのほぼ全員を地獄へと引きずり込んだ女子は職員室へと出向き、担任に事の経緯を自白。教室に戻ってからはチョコを渡した全員に謝罪行脚。

 

素晴らしいリスクヘッジに感心しつつ、我々は何とか許しを得ることができた。

 

チョコが没収されることはなかった。

 

 

家に帰り、リビングのソファにそっと腰を掛ける。

 

そして、ランドセルのポケットに入れていたチョコを取り出し、食べた。

 

普通に美味しかった。

 

 

でもそのチョコは、ちょっぴりビターな味がした。

 

 

 

 

 

今年は母と叔母からチョコを貰い、祖母からは鰻を貰いました。(謎)

 

 

 

今週のお題「バレンタインデー」